Co Blog-父の遺志とパン窯

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2014/02/23
スタッフブログ
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人生初ブロク  – 武藤です。

 私の実家は愛知県 常滑焼で有名な知多半島です。

あのトイレ・ユニットバスのINAX(LIXIL)本社が近くにあります。

先日、実家に帰った時、新聞に「ピザ窯」の文字・・・ 

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よく読んでみると、わが家にあるパン窯の製造元-窯元の山本さんの記事でした。

 記事の内容は、色々な珍しい焼物をバイタリティー豊かに手掛けていた

故 山本氏のピザ窯を、介護施設を運営する友人が譲り受け、

お年寄りのためにピザや魚を焼いて、楽しませている・・・という内容。

 

 

 実はこの窯・・・なんと その生みの親(発想の親?)となったのが、

私の父です。  

        

父と一緒に「窯とは何ぞや??」から調べ始めました。                      

そのころ、あまりネットも普及しておらず、図書館で文献を探したり、

庭に自分たちで作れる窯、ということで二人で延々と議論を繰り返していました。

 試行錯誤の結果、そのポイントとなったのが、「本体となる素焼きのドーム」  でした。

トンネルのようなドームを 素焼きで作り、その上にタイルを貼る 

それを 土台となる耐熱レンガの上に置くという構想。

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一応、大きなパンも繰り返して焼けます。  この設計を私の姉の同級生だった山本さんに相談し

ドームの形状や大きさなど 研究を重ねてできあがったのが


   ≪実家にあるパン窯1号≫      次に≪わが家のパン窯2号≫     さらに≪姉の職場にパン窯3号≫

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 当時 山本さんに話をもち掛けた時、「おもしろい!!自分もパンが好きだから・・・」

といってすぐに試作品を作り始めて、まさに「思ったことをすぐに実行」の人でした。

とはいえ、初めての試みで何回も割れてしまったり 形が崩れたり、

失敗の連続だったそうです。

 

 パンのおいしさは外はカリっと、中はフワッと♪

でも、もちろんセンサーもないし、温度管理は炭のくべ方、あおぎ方・・・なので

最初の頃は 男性の靴底のような、まっくろ草履パンもあったりして。

庫内を250℃まで上げるのは、約2時間。

夜遅く、工事用電気で焼いたこともありました。


 今や書店に「ピザ窯の作り方」なんて DIYの雑誌が出るほど・・・

とは言え、まだ庭に窯がある、というスローライフ好きのお宅は少ないようです。


 わが家の窯ができて、何年か後、山本さんの訃報を知りました。

悔しくも この新聞が発行されて、3日後に

私の父も旅立ちました。


 なんでも作っちゃお!って感覚は、父の遺志として

私の中にいつも流れています。

パン好きな父の法事は「春のパン祭り」の予定。

 

 つくる喜び・・・お客様と味わえる この仕事に

毎日感謝しております。


 さて これで、Co Blogは無事一巡終了。

4人のカラーが出たかしら?

次は トップバッター フミコさん!! です。



      

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